【飾り方マスター編】/【登場人物マスター編】/【女雛マスター編】/【男雛マスター編】/【三人官女マスター編】/【五人囃子マスター編】 【随身マスター編】/【仕丁マスター編】/【お道具マスター編】/【嫁入道具マスター編】/【婚礼行列マスター編】
登場人物マスター編はひな人形の名前や役割を学ぶコースです。ひな祭りに飾る15人のお人形って何て言うなまえ?今まで知らなかった役割とともに未知の「雛段ストーリー」を学んであなたの心を雅の世界へご招待します。
正解と解説
■1問目の解説 正解 (3) 男性の第一礼装=束帯(そくたい)を着ているこのお方は男雛。通称[お内裏さま] という俗称でよばれることもありますね。せっかくなので後ろ姿をよ〜く見てみて!背中に畳んであるのは裾(きょ)といいます。本来は後身を長く引くもので時代と共にどんどん長くなり何と3mにも及ぶものもあったそうです。裾(きょ)ってウエディングドレスのトレーンみたいだったんですね。ともあれ末永くお幸せに!
■2問目の解説 正解 (3) 優しい心づかいのサポーター!三人官女です。えっ誰のサポートしてるって?平安時代より男子禁制とされる後宮や后妃の私生活の雑事に渡ってキメ細やかにサポートしております!宮廷行事や節会には給仕に就くこともありましたわ。実は女性の官僚という意味も含まれておりますのよ。それで「女官」と呼ばれましたわ。 ところで豆知識!私の持ち物は島台(しまだい)と言って祝儀の飾りの置物。名前の由来は入江の形状をなした島の姿に吉祥文様を配していることから。よくおわかり?
■3問目の解説 正解 (2) はい、日本の伝統文化でありユネスコ無形文化遺産でもある能楽の演奏形式のひとつ=囃子[はやし]を5人で担当しています。五人囃子は能楽を上演する場合の地謡[じうた=歌手みたいな役割]一人と囃子方[はやしかた=伴奏のような役割]四名で構成されています。 その演奏はプロ顔負け。僕の笛は能管[のうかん]とも呼ばれています。日本人なら一度は能を鑑賞して欲しいな!
■4問目の解説 正解 (3) 実はこれ、答えるのがタイヘン難しい問題。江戸時代は服制という法律で職分にはそれぞれ服装が決まっておったのじゃ。私が頭に被っている巻纓冠(まきえいかん)は警固の任務の際にかぶるもの。弓矢ももちろん警固に必要。なので「随身」が正解じゃ。 ところで誰が考えたのか私の服は随人が着用することはあり得ない種類の服装である。これは大臣クラスの方々が着用するものだからじゃ。そのため俗称を‘右大臣’とも言われた。江戸時代、人形師たちは私を「随人」として制作しておった。この事実を知っている人、日本人でも中々いない。さあ、雛人形の人物について、どんどんマスターしよう♪
■5問目の解説 正解 (2) 江戸時代、武家諸法度や公家諸法度など数多くの法令で身分や階級を細かく分けていたのじゃ。服制ではデザインや色でも区別し礼法では立ち位置も≪左が右より上位≫とされていたんじゃ。わしは長老で黒い服を着ているから若くて赤い服の前問の者がわしの右側にいつも立っておる。もちろん、そなたから見ると左右は逆になるのはわかっておるな。
■6問目の解説 正解 (1) 素直なあなたならすぐ分かったかしら。長い柄のある酒器で「銚子」とも言うけど、盃に酒を注ぐもので長い部分を長柄(ながえ)というので「長柄」と呼んでいますのよ。柄が長くては不自由ではとお思い?・・・だって位の高いお方に近づきすぎては失礼ですもの。
■7問目の解説 正解 (1) 地方からの労働者として宮廷の雑役係りをしていた俺。無報酬だったから生活も大変だったのさ。それで少々おこりっぽくなったのかな。ひな飾りの中では唯一庶民出身の白衣を着た三人一組の仕丁の俺たち。仕事が済んだあとは故郷の話に花が咲いたことだよ。
■8問目の解説 正解 (3) 小鼓(こつづみ) 鼓は、桜の胴に、表裏2枚の馬の革を置き、麻紐で締めあげた楽器だよ。左手で持ち、右肩にかついで右手で打ちます。演奏中にはつねに湿気が必要で、革に息をハア―をかけたり、張ってある紙を唾でぬらしたりして調節するんだ。スカッと気が晴れる音だよ。
■9問目の解説 正解 (2) 僕は能の声楽部分である謡をうたう重要なお役目を担っている。右手に持っているのは扇です。謡う際にはそれを構え、休みの際には下ろします。謡はもちろん、扇の所作も芸のうち。
■10問目の解説 正解 (2) 男雛と女雛の一対で内裏雛(だいりびな)といいます。仲睦まじいので二人で一つの名称なのですよ。童謡「うれしいひなまつり」の歌詞から男雛を「お内裏様」、女雛を「お雛様」と一般化して呼んでしまっていますが、内裏(だいり)とは、平安京の都城の中にある天皇の私的区域のこと。現在の京都御所がこれです。内裏雛がすべて天皇と皇后をモデルにしているというよりは、衣冠や十二単衣への憧れもあって天皇家のような豪華な衣装にした、という感じです。女の子に内裏雛のような幸せな結婚をしてほしいという願いが作ったものなのです。