はじめに 一段目 内裏雛 ┗女雛 ┗男雛 二段目 三人官女 ┗提子 ┗島台 ┗長柄 三段目 五人囃子 ┗謡 ┗笛 ┗小鼓 ┗大鼓 ┗太鼓 四段目 随身 ┗左大臣/近衛中将 ┗右大臣/近衛少将 五段目 仕丁 ┗熊手 ┗ちり取り ┗箒 六段目 嫁入道具揃 ┗箪笥 ┗長持 ┗表刺袋 ┗火鉢 ┗針箱 ┗鏡台 ┗茶道具 七段目 御輿入れ道具 ┗御駕籠 ┗重箱 ┗牛車
五段目/仕丁(しちょう) 涙すること、怒ること、人生いろいろ笑って進もう!
五段目/仕丁(しちょう)
涙すること、怒ること、人生いろいろ笑って進もう!
五段目の飾り方のポイント 仕丁(しちょう)を飾ります。袖の色のついた方を左右それぞれの外側になるように人形を置きます。京風での持ち物は、ちり取りをもっている仕丁がまん中、向かって左に熊手、右に箒(ほうき)をもたせます。関東風はまん中に沓台(くつだい)、左右に台笠と立傘をもった人形を飾ります。 右近(うこん)の橘(たちばな)を向って左に、左近の桜をむかって右に置きます。
仕丁とは 徭役(ようえき)といって君主が必要性から住民を無報酬で働かせることの一種でした。大化改新後の律令制では,1里50戸につき2人,中央官庁などに3年交代で雑役夫として勤務しますが,食糧など一切は故郷の負担であったためかなりの負担となり評判はよくありませんでした。 地方からの労働者として宮廷の雑役係りをしていたのです。そんな事情もあって喜怒哀楽の感情が表現されているのでしょうか。ひな飾りの中では唯一庶民出身の白衣を着た三人一組、仕事が済んだあとは故郷の話に花が咲いたことでしょう。
登場人物13. 仕丁(しちょう)/持ち物 熊手(くまで) その顔の表情から泣き上戸とも呼ばれています。故郷のことを思い涙しているのでしょうか。
熊手
登場人物14. 仕丁(しちょう)/持ち物 ちり取り そのお顔の表情から怒り上戸とも呼ばれています。顔が赤くなっていますね。怒ると損だけど腹が立つのは納まらない・・・
ちり取り
登場人物15. 仕丁(しちょう)/持ち物 箒(ほうき) さて、雛壇の最後を飾る登場人物です。箒を持つ満面笑みのこのお方、魔法使いではありません。そのお顔の表情から笑い上戸とも呼ばれています。『笑う門には福来る。』幸福は笑っていればやってくるのか!よし実践あるのみ。和っはっハー
箒(ほうき)
右近の橘(うこんのたちばな) 目次―ようこそ―の説明にあった内裏図をご覧ください。内裏の紫宸殿前に植えられた橘の木のことです。天皇側近の武官として重要な存在であった左右近衛府(このえふ)。右近の橘とは右近衛府(うこんえふ)がこの橘から南を陣としたところから名づけられれました。橘は日本に古くから野生していた日本固有の柑橘類です。実より花や常緑の葉が注目され松などと同様、常緑が「永遠」を喩えるということで喜ばれました。日本では、その実や葉、花は文様や家紋のデザインに用いられ、近代では勲章のデザインにも採用されているそうです。
左近の桜(さこんのさくら) 右近の橘と同様に、左近の桜とは紫宸殿(ししんでん)南階段下の東方に植えられた桜。朝儀の際、左近衛府の武官がこの南側に詰めたことから名づけられました。現在も京都御所内の紫宸殿に植えられています。きっと橘と同様、三人の仕丁たちが庭掃除をしながら春になるのを待ちわびて面倒を見た桜なのでは。
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